基礎編(2)胸腹部の視診、触診【講師メッセージ】

神戸フィジカルイグザミネーション講習会にご参加予定のみなさま、京都府立医科大学循環器内科白石裕一と申します。
今回は胸部の視診、触診、打診というお話をさせて頂こうと思っています。

私が幼少のころ、近所の老齢のお医者さんに胸を指でこつこつと打診されたことを覚えています。
あれはいったい何の意味があったのか?
医学生のころ神経内科の教授が胸部を打診して、うむ、心拡大と胸水があるな、レントゲンを見せてみよ、ほら、そうだろ、と一同を唸らせた場面を覚えています。
なぜわかったんだろう。
また、江口洋介が主演した救急医のドラマだったと思いますが、外で遭遇した交通事故の患者に緊張性気胸だな、ボールペンを貸せ、と胸部に指して脱気してみせるという場面があったと思います(うろ覚えなので間違っているかもしれません)。
はたして、聴診器も持たないいわば丸腰で気胸の診断は出来るのでしょうか。

おそらく私のお話はある程度それに対しての答えをご用意できると思っています。
講習会は刺激的な二日間になるだろうこと、また皆様にお会いできること今から楽しみにしております。

京都府立医科大学 循環器内科 白石裕一

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